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心理学科

寺沢 英理子 教授

 学部で化学を専攻していた私が臨床心理学の大学院に進んだのは、「死」について研究したかったからでした。けれども、あまりに内容が膨大で、現実的な研究テーマを切り取ることの難しさを学びました。修了後はターミナルケアに携わることを希望していましたが、結局、大学病院の精神科で臨床家としての歩みを始めることになりました。その後、メンタルクリニックで心理職として働くとともに、教育界や産業界でも経験を積み、2001年に自分のカウンセリングルームを開設するに至っています。2005年からは大学教員として心の専門家を目指す学生たちの指導にも従事しています。
 私の研究や教育の根っこは臨床です。大学で教える立場になったことで、臨床を大切にしたいという思いを一層強くしています。

研究テーマ

(1)絵画療法と言語療法の橋渡し -絵画療法における描画特徴と臨床像の関連-
(2)離人症状の理解 -事例間の比較研究をベースとして-
(3)職場のメンタルヘルス -心の定期健診の意義と必要性-

著書・論文

「描画することの意味-普遍性と一回性-」臨床描画研究 第31巻 (単著、2016年)

「大学院生の教育におけるスーパーヴァイザーの役割を考える-二度のメタ・スーパーヴィジョンを体験して-」広島国際大学心理臨床センター紀要 第15号 (単著、2017年)

「訪問カウンセリング」外来精神医療 第18巻第2号 (単著、2018年)

「描画療法のこれから-変化への対応-」臨床描画研究 第34巻 (単著 2019年)

「近年の描画療法-『臨床描画研究』の論文の森を散策して-」臨床描画研究 第36巻 (単著、2021年)

「ヤングケアラーだった女性との心理療法-絵画療法を導入した事例を提示して-」田園調布学園大学紀要 第16巻 (単著 2022年)

「描画を用いたサイコセラピー」日本社会精神医学会雑誌 第31巻第3号

(単著、2022年)

「絵画療法における「枠を越える描画」の意味」日本芸術療法学会誌 第53巻第1号 (単著、2023年)

「描画と自己表現-クライエントとセラピストの間の対話-」臨床描画研究 第38巻 (単著、2023年)

学位・資格・職歴

学位:教育学修士 新潟大学、博士(心理学) 九州大学
資格:臨床心理士、公認心理師、芸術療法士、認定描画療法士
職歴:東京大学医学部附属病院分院神経科、東京大学医学部附属病院精神神経科、野﨑クリニック、ルーテル学院大学総合人間学部准教授、札幌学院大学人文学部教授、広島国際大学大学院心理科学研究科教授、公立長野大学社会福祉学部教授を経て現職

社会活動

学会活動 日本心理臨床学会、日本精神分析学会、

日本芸術療法学会(理事)、日本描画テスト・描画療法学会(理事)

その他の社会活動 電機連合ハートフルセンター電話相談員、

北海道消費者協会苦情処理専門員